フォントストーリー(Story of the font)
Chapter5:フォントワークスUDフォント



<フォントワークスUDフォント>は、2015年に、ユニバーサルデザイン(UD)フォントとしてリリースされた、フォントワークスのUDフォントシリーズの書体です。
「ヨムモジ」「ミルモジ」「ツタエルモジ」をコンセプトに、“より読みやすい”“より見やすい”“より伝えやすい”モジであることを目的としてデザインされました。

UDフォントとは、近年、需要が高い書体で、その特性は、[可読性][視認性][判別性]に優れ、年齢・性別に関係なく、誰もが読みやすく、見やすいデザインが施され、各メーカーから リリースされています。

通常、書体におけるタイプフェース(デザイン)は、多くの人がその文字を正しく認識できることを条件として制作されています。つまり、「UD」と冠のつかない一般的な書体にも、ある程度のUDの要素が備えられているといえます。
そこで、フォントワークスは、UDフォントを開発するにあたって、<可読性・視認性・判別性がより高い書体>であること、そして、<それぞれの性質を特化して高めた書体であること>と定義しました。そして、フォントワークスの書体の中から、特にUDの性質 を備えていると考えられる書体を明朝体・角ゴシック体・丸ゴシック体から選択し、それらを、文字本来の美しさを損なうことがないよう、また、UDの要素をさらに高めるようにデザインを施しました。

明朝体として選択したのは、美しさと可読性の良さで定評のある「筑紫明朝」、角ゴシック体と丸ゴシック体には、字面が大きく、モダンなスタイルで、もっともUDの性質に近いと考えられる「ニューロダン」、「スーラ」をそれぞれ選択しました。

なお、フォントワークスUDフォントは、最初に、本文用の「UD明朝 - L / M / DB / B」、見出し用の「UD角ゴ_ラージ - L / R / M / DB / B」「UD丸ゴ_ラージ - L/ M / DB / B」をリリースし、その後、「UD角ゴ_ラージ」「UD丸ゴ_ラージ」を本文用に調整した 「UD角ゴ_スモール - L / R / M / DB / B」「UD丸ゴ_スモール - L/ M/ DB / B」と角ゴシック体のコンデンス書体「UD角ゴ_コンデンス80/70/60 - L / R / M / DB / B」をリリースしました。

 ▲フリーペーパーなどのサンプル例。UD明朝の使用例。



▲標識などのサンプル例。UD角ゴ_ラージ/UD丸ゴ_ラージの使用例。



▲広報紙などのサンプル例。UD角ゴ_ラージ/UD丸ゴ_ラージ/UD明朝の使用例。



明朝体 ・・・ 読みやすさと美しさに定評のある「筑紫明朝」をベースに。

書籍や広報紙、テレビテロップなど、多くの媒体で使用され、《読みやすさ》《紙面の美しさ》に定評がある「筑紫明朝」をベースにUDの要素を高めるようにデザインしました。 特長は、<横線などを太く変更>し、<英数字のサイズを拡大>しました。横線が太くなったことで紙面濃度が濃くなり、また、英数字のサイズが大きくなったことで情報をきちんと読み取りやすく、広報紙などにも最適です。

▲「UD明朝-M」の書体見本。



▲「筑紫明朝-M」と「UD明朝-M」の比較。横線が太くなり、英数字のサイズが拡大。



角ゴシック体 ・・・ モダンスタイルの角ゴシック体「ニューロダン」をベースとした見出し用「UD角ゴ_ラージ」と本文用の「UD角ゴ_スモール」。

字面の大きい、モダンスタイルな「ニューロダン」をベースに、<濁点・半濁点を拡大>し、<英数字の文字デザインをさらに視認性が向上するようなデザインに変更>しました。 もともと、字面の大きな書体を視認性向上のための調整を加えているので、1文字1文字がはっきりと読め、読み間違えにくく、広報紙・書籍・チラシなどの見出しに最適です。

▲「UD角ゴ_ラージ-DB」の書体見本。



▲「ニューロダン-DB」と「UD角ゴ_ラージ-DB」の比較。濁点・半濁点の拡大や英数字の文字デザインの変更で、より視認性が向上し読み間違えにくくなっている。



見出し用書体の「UD角ゴ_ラージ」をリリース後、本文用の角ゴシック体のご要望を多くいただき、開発したのが「UD角ゴ_スモール」です。
「UD角ゴ_スモール」は、本文用の書体として、可読性向上のために「UD角ゴ_ラージ」を「漢字・英数字」をおよそ2%縮小し、バランスよく読めるように「かな」もサイズ調整しています。

▲「UD角ゴ_スモール-R」と「UD角ゴ_ラージ-R」の比較。



角ゴシック体 コンデンス ・・・ 「UD角ゴ_ラージ」をベースに長体処理を施したコンデンス書体。

コンデンスとは、基準となる書体に対して、<あらかじめ横幅を狭く設計>した書体のことです。限られたスペースの中で多くの文字情報を美しく、かつ読みやすく表示させるために「UD角ゴ_ラージ」をベースに、長体80%、70%、60%にデザインした書体です。 長体専用のデザインのため、縦線・横線の太さが均一で美しい書体です。成分表など小さいスペースでの文字記載などに最適です。

▲「UD角ゴ_ラージ-DB」に長体処理を施した場合と、「UD角ゴ_コンデンス-DB」の比較。「UD角ゴ_ラージ」に長体処理を施した場合は、縦線が細くなっているが、「UD角ゴ_コンデンス」は縦線と横線が均一。



▲「UD角ゴ_ラージ-M」と「UD角ゴ_コンデンス-M」の比較。より狭いスペースに同じ文字量を記載できる。



丸ゴシック体 ・・・ モダンスタイルの丸ゴシック体「スーラ」をベースとした見出し用「UD丸ゴ_ラージ」と本文用の「UD丸ゴ_スモール」。

モダンスタイルな「スーラ」をさらに、現代的なデザインへするため、<字面を大きく>し、<かなと英数字の文字デザイン>を変更しました。 また、かなは、<濁点・半濁点を拡大>しているため、読み間違えにくく、広報紙・書籍・チラシなどの見出しに最適です。

▲「UD丸ゴ_ラージ-DB」の書体見本。



▲「スーラ-DB」と「UD丸ゴ_ラージ-DB」の比較。視認性向上のため、よりモダンなスタイルにかなデザインを変更。濁点・半濁点も拡大調整している。また、英数字の文字デザインも変更。



見出し用書体の「UD丸ゴ_ラージ」をリリース後、本文用の丸ゴシック体のご要望を多くいただき、開発したのが「UD丸ゴ_スモール」です。
「UD丸ゴ_スモール」は、本文用の書体として、可読性向上のために「UD丸ゴ_ラージ」を「漢字・英数字」をおよそ2%縮小し、バランスよく読めるように「かな」もサイズ調整しています。

▲「UD丸ゴ_スモール-M」と「UD丸ゴ_ラージ-M」の比較。







フォントワークスホームページで、フォントワークスUDフォントに関する比較実験の結果をエビデンスの公開およびフォントワークスUDフォント使用時にお使いいただけるロゴマークのご提供を行っております。
詳しくは、こちら